許可の区分に「遺品整理」と書いてある市が、5つある
公開: |運営: ubusuna works
この記事の結論
「遺品整理」という文字が許可区分に書いてある市は、当サイトが転記した44市のうち京都市・水戸市・岡山市・豊田市・福岡市の5市だけ(3,304件中187件)。しかもこの5市は、名簿に載っている業者全員にこの文字が付く。載っている・いないは業者の実力差ではなく、市の書式の違いである。ほかの39市では「遺品」という言葉自体が一度も使われていない。
誰向けか: 実家のある市の名簿を開いても「遺品整理」という言葉が見つからず、どう探せばいいか迷っている人
- その市の許可業者名簿に「遺品」という文字があるかを見る(当サイトで確認できたのは44市中5市)
- 5市の名簿では、この文字は全社に付いている。載っている社が優れているという意味ではない
- 「遺品整理士」は民間資格であり、廃棄物を運ぶ許可とは別のもの
- 「遺品」が無い市では、「引越ごみ」「一時多量ごみ」など別の言葉で探し直す
「遺品整理 許可」で検索すると、まず出てくるのは「遺品整理士」という資格の話だ。一般財団法人遺品整理士認定協会が試験を実施している、民間の認定である(同協会公式サイトより)。国家資格でも、廃棄物を運ぶための許可でもない。
読みたかったのは、たぶんそちらではない。ごみになる分を誰が運べるのか、廃棄物処理法上の許可の話を確かめたいはずだ。ところが自治体が公表する許可業者の名簿を開いても、「遺品整理」という言葉自体が出てこない市のほうが多い。業者がいないのか、名簿の書き方の問題か。
「遺品整理」が許可区分に書いてある市は、5つだけだった
当サイトは44市が公表する一般廃棄物収集運搬業の許可業者名簿を転記している。地区や許可区分ごとに同じ社名が複数行載る市があるため(水戸市は66行49社)、社名でまとめ直すと許可区分は3,304件になる。この原文に「遺品」の文字を検索すると、該当は187件だった。
187 / 3,304
内訳を見ると、この187件は5つの市に丸ごと収まっている(2026年9月7日集計)。
| 市 | 該当件数 |
|---|---|
| 京都市 | 58 / 58 |
| 水戸市 | 49 / 49 |
| 岡山市 | 45 / 45 |
| 豊田市 | 33 / 33 |
| 福岡市 | 2 / 2 |
どの市も、分母と分子が同じである。京都市の名簿には、こう書いてある。
家庭からの大型ごみなど不用品回収・遺品整理に対応可能な一般廃棄物収集運搬業許可業者/室内からの搬出:○/遺品・家財整理:○
福岡市に至っては、名簿そのもののタイトルに入っている。「遺品整理及び引越時に発生する家庭系ごみに限定した一般廃棄物収集運搬業許可について」。この市の名簿に載っている2社は、遺品整理のためだけに設けられた許可区分に属している。
残り39市は、ゼロだった
ここで見えてくるのは、「載っている業者は遺品整理が得意で、載っていない業者は違う」という差ではない。5市は名簿に載っている業者全員の許可区分に「遺品」の文字が付き、残り39市・3,117件のどこにも一度も出てこない。「市の中の半分だけ含む」という中間の形は、44市のどこにも無かった。業者ごとの実力差ではなく、市がその名簿にどの言葉を選んだかという、書式の違いである。
読み違えやすい点
この5市の名簿を見て「遺品整理と書いてある業者のほうが、書いていない市の業者より対応が丁寧だ」と読むのは早すぎる。5市とも全社に付いている以上、これは市の案内文の書き方であって、個々の業者を比べた結果ではない。
資格の名前と、許可区分の名前は別のものとして読む
冒頭の「遺品整理士」に話を戻す。名簿の許可区分に「遺品」と書いてあることと、その社に遺品整理士の資格者がいることは、まったく別の話だ。前者は市町村長が出す廃棄物処理法上の許可で、後者は業界団体の認定にすぎない。片方があっても、もう片方の証明にはならない。見積もりの席で確かめるべきは資格の有無ではなく、「ごみになる分を、どの許可で運ぶか」である。この線引きは遺品整理業者の選び方に書いた。
「遺品」が出てこない市では、別の言葉を探す
39市に遺品整理を頼める業者がいないわけではない。名簿の言葉の使い方がゼロなだけである。実家の片付けで出る大量のごみを指す言葉は、市によって「引越ごみ」「一時多量ごみ」「一時大量ごみ」「多量ごみ」の4通りに割れていることを、別の記事で確かめた(「一時多量ごみ」という呼び名は、市によって4通りある)。「遺品」で出てこない市では、この4つのどれかで探し直すと、該当行に届く。
実家のある市の名簿に「遺品」の文字があるかは、許可業者名簿を開けば1分で分かる。無かったとしても、市がその言葉を選ばなかっただけで、業者を探す手掛かりが消えたわけではない。次に打つ言葉は、もう決まっている。
出典
- 一般財団法人遺品整理士認定協会 公式サイト(https://www.is-mind.org/)取得日2026-09-07
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000137)第7条第1項 取得日2026-09-07
- 当社データ(掲載している44自治体の一般廃棄物収集運搬業許可業者名簿を社名でまとめ直した3,304件の許可区分原文で、「遺品」の文字の有無を集計) 集計日2026-09-07
- 京都市・水戸市・岡山市・豊田市・福岡市が公表する一般廃棄物収集運搬業 許可業者名簿(原本のURLと取得日は各業者ページに記載)
- 許可の有無・区分の書き方は、実家のある市区町村にご確認ください。当サイトは公表名簿の転記であって、個別の判断を行うものではありません
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