ゴミ屋敷の片付け費用は、名簿には出ていない

公開: |運営: ubusuna works

この記事の結論

ゴミ屋敷の片付け費用の相場を、当サイトの名簿データは持っていない。44市が公表する許可業者名簿3,242件の原文に、料金の欄が一つも無いためである。名簿から分かるのは、粗大ごみへの言及がある755件、家電への言及がある735件、収集区域・地区の記載がある326件という、対応範囲の手がかりだけである。実家のある市が家庭ごみを民間の許可業者に頼める市かどうかも分かれており、当社が確認した82市のうち47市は頼めると原文で確認でき、25市は事業系のみだった。

誰向けか: ゴミ屋敷に近い状態の実家の片付けで、費用の見当をつけたい人

  1. 実家のある市の許可業者名簿を検索し、粗大ごみ・家電への言及や収集区域の記載があるかを見る
  2. 名簿に料金は載っていない。金額は業者に個別に確認する
  3. 市が「事業系のみ」の場合、民間業者には頼めず、市の粗大ごみ収集・自己搬入になる
  4. 即日対応をうたう無許可業者とのトラブル相談は増えている。許可の有無を先に確かめる

実家がゴミ屋敷に近い状態になっていて、片付けを検討する。まず知りたいのは、たいてい金額だ。

検索すると「30万円〜」「1DKで5万円から」といった数字がすぐに出てくる。ただ、その出どころまで書かれているものは少ない。

当サイトが持っているのは、そういう相場ではない。44市が公表する一般廃棄物収集運搬業の許可業者名簿、3,242件の原文である。ここに、金額の欄は一つも無い。

0円の欄

名簿にあるのは、許可番号・許可区分の原文・所在地・電話・(一部の市では)許可期限までで、料金という項目自体が存在しない。だから「ゴミ屋敷の片付け費用はいくらか」に、名簿の側からは答えようがない。

答えられないなら、名簿から何が分かるのか。分かるのは金額ではなく、業者ごとの対応の範囲である。

ゴミ屋敷の片付けは、なぜ「粗大ごみを出す」だけでは済まないのか

段ボールや衣類が何年分も積み上がった部屋を片付けると、一度に出る量は市の粗大ごみ収集が想定する量を超える。多くの市は、この量を「一時多量ごみ」という別の枠で扱っている。呼び名は市によってばらばらで、その点だけを1本にまとめた記事がある(「一時多量ごみ」という呼び名は、市によって4通りある)。

この一時多量ごみを、実家のある市が民間の許可業者に頼める仕組みにしているかどうかも、市で分かれる。当社が82市の公式ページを原文で確認したところ、家庭から出るごみ(ごみ・粗大ごみ・引越ごみ・一時多量ごみ・遺品)を許可の対象に含むと確認できたのは47市、事業系のみだったのは25市だった(2026年8月28日集計)。事業系のみの市では、名簿に載っている業者に頼む道が無く、市の粗大ごみ収集か自己搬入に乗せることになる(実家を片付けると出る大量のごみは、市によって行き先が変わる)。

つまり金額の前に、そもそも民間業者に頼める市かどうかという分岐がある。

名簿から、業者の対応範囲はどこまで分かるか

47市のうち、当サイトが名簿そのものを転記できているのは44市・3,242件である。この原文を数え直すと、次のようになった(2026年9月11日集計)。

項目記載がある件数
粗大ごみへの言及755 / 3,242
家電への言及735 / 3,242
収集区域・地区の記載326 / 3,242

粗大ごみや家電への言及がある業者は、ゴミ屋敷で出やすい家具・家電まで扱う許可区分だと読める。収集区域の記載がある326件は、対応するエリアが原文で分かる業者である。裏を返せば、残りの2,916件には区域の記載が無く、対応エリアを名簿だけでは絞り込めない。

名簿でできること・できないこと

できるのは、その業者が家庭ごみを扱う許可を持っているか、粗大ごみ・家電まで区分に含むか、対応区域が原文にあるかの確認である。できないのは金額の比較。名簿は許可の制度を映したもので、料金の制度ではない。

無許可の業者に頼むと、何が起きるのか

「ゴミ屋敷 片付け」で検索すると、即日対応・無料見積もりをうたうチラシや広告が多く出てくる。そこに家庭ごみを運ぶ許可があるとは限らない。

国民生活センターは2022年、こう警告している。

一般家庭から出る廃棄物の収集・運搬には、廃棄物処理法に基づく「一般廃棄物処理業の許可」または「市区町村からの委託」が必要ですが、産業廃棄物処理業の許可のみの事業者等、一般廃棄物処理業の無許可業者とのトラブルが目立ちます。

同発表によると、この種の相談は2018年度の1,354件から2021年度の2,231件へ増えている(国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル」2022年11月2日公表・原文)。量が多く急いで片付けたい状況ほど、許可を確かめる一手間が省かれやすい。

見積もりを比べる前に、確認すること

金額を先に聞くのではなく、まず許可業者名簿で実家のある市区町村を検索する。名簿に載っていれば、許可区分の原文で粗大ごみ・家電・収集区域の記載があるかを見る。載っていない、あるいは市が事業系のみと案内している場合は、業者探しの前に市の粗大ごみ収集・自己搬入の窓口を確認する道筋になる(家庭の不用品の適法な出し方)。

自分の市がどちらに当たるか名簿だけで判断がつかないときは、無料の相談窓口で状況を伝えれば、当てはまる制度を案内する。

金額の相場そのものは、当サイトはまだ持っていない。市が公表している粗大ごみ・持ち込みの実額は別にまとめてあるので、自分で運び出す場合の下限だけはそこから計算できる(実家じまいの費用は、自治体が公表している額から下から積める)。

出典

  • 国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル」https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20221102_1.html 2022年11月2日公表
  • 当社が確認した82市の公式ページの判定を集計(家庭系を含むと原文で確認できた47市・事業系のみ25市・保留7市・公表ページ未確認3市) 集計日2026年8月28日
  • 当サイトが転記した44市・3,242件の許可業者名簿の原文を集計(粗大ごみへの言及755件・家電への言及735件・収集区域の記載326件) 集計日2026年9月11日
  • 個別の市の扱いは変更されることがあります。実家のある市区町村に直接ご確認ください

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