出典のある実額と、公的名簿の転記だけ

実家じまいは、順番で費用が変わる。

相続の確認より先に家財を処分すると相続放棄に響き、解体より先に家財を残すと解体費に上乗せされる。 進める順番と、各工程を誰に頼めるのか、公表されている費用の実額を、一次情報の出典つきで1枚にまとめた。 星や口コミの点数は載せていない。当サイトが持っていないからである。

実家じまいの順番を見る 家庭の不用品の適法な出し方

工程ハブ

実家じまいの順番 — 4つの工程

上から順に進める。工程を飛ばすと、あとの工程で費用か手続が増える。 費用の欄には、公式に公表されている実額だけを出典つきで載せ、出典を示せない相場は書いていない。

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相続の確認 — 名義を動かせる状態にする

家と土地の名義が亡くなった方のままでは、売ることも解体の契約もできない。 まず登記簿(法務局で誰でも取得できる)で名義を確かめ、相続人の間で誰が引き継ぐかを決める。 相続放棄を考えている場合は、家財の処分を始める前に判断する。財産の処分は相続を承認したものとみなされ得る(民法921条・単純承認)。

誰に頼むか

相続登記は法務局へ自分で申請できる。登記が複雑な場合の依頼先は司法書士。 当サイトは司法書士・弁護士のご紹介は行わず、紹介による報酬も受け取らない。

費用(公表されている実額)

相続による所有権移転登記の登録免許税は固定資産税評価額の0.4%(1000分の4)。

出典: 国税庁タックスアンサー No.7191「登録免許税の税額表」(取得日 2026-08-27)

法的な注意

相続登記は2024年4月1日から義務化された。取得を知った日から3年以内に申請しないと、正当な理由がない場合10万円以下の過料の対象になる。

出典: 不動産登記法76条の2・164条(e-Gov法令検索)、法務省「相続登記の申請義務化について」(取得日 2026-08-27)
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家財の整理 — 売れる物・ごみになる物・残す物に分ける

ここが実家じまいで最も間違いの起きやすい工程である。家庭から出るごみを運べるのは、 誰でもよいわけではない。「無料で回収します」と宣伝する業者とのトラブルを、国民生活センターが名指しで警告している。 詳しくは家庭の不用品の適法な出し方にまとめた。

誰に頼むか

  • 売れる物 — 古物商許可(都道府県公安委員会)のある買取業者
  • ごみになる物 — お住まいの市区町村の粗大ごみ・臨時ごみ収集(申込は排出者名義)。家庭系の許可がある自治体では、市の許可業者に委託できる
  • 分別・搬出の作業 — 遺品整理業者。ごみになる分を誰がどの制度で運ぶかを明示している業者を選ぶ

費用(公表されている実額)

区市の収集は少量なら無料〜品目別の手数料。一度に多量に出す場合は有料の臨時ごみになる(例: 大田区は45Lの袋4袋以上から有料・事前に清掃事務所へ相談)。 業者の作業費は物量で大きく変わるため、出典を示せる一律の相場は存在しない。当サイトは推測の相場を書かない。

出典: 大田区「臨時ごみ(一度に多量のごみを出す場合)について」(更新 2025-04-09・取得日 2026-08-27)

法的な注意

家庭から出る廃棄物の収集・運搬には、廃棄物処理法に基づく一般廃棄物処理業の許可または市区町村からの委託が必要。産業廃棄物の許可だけでは家庭ごみを運べない

出典: 国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル」(2022-11-02公表・取得日 2026-08-27)
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建物をどうするか — 売る・解体・貸す・管理の4択

4つの選択肢それぞれに、頼み先と手続がある。どれを選ぶべきかは家の状態・立地・相続人の事情で変わるため、 当サイトは結論を示さない。それぞれの選択肢で次に何が起きるかだけを並べる。 なお当サイトは個別の物件を掲載せず、不動産の売買・貸借の媒介・あっせんも行わない(宅地建物取引業法上の免許を要する行為のため)。

誰に頼むか

  • 売る・貸す — 宅地建物取引業の免許を持つ不動産業者。免許番号は国土交通省「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で確認できる
  • 解体 — 建設業許可(解体工事業)または解体工事業登録(建設リサイクル法)のある業者
  • 管理 — 空き家管理サービス(巡回・通風・通水など)

費用(公表されている実額)

解体の一括見積サービス大手クラッソーネは、工事会社側から成約額の約10%の手数料を受け取ると愛知県の公式事例集で公表している(施主側は無料)。 見積額にはこの構造が乗っている。解体工事そのものの費用は構造・立地で変わるため、複数社の見積で確かめる。

出典: サ・ポータルあいち(愛知県)成功事例「株式会社クラッソーネ」(取得日 2026-08-27)

法的な注意

床面積80m²以上の建築物の解体は、発注者(あなた)が工事着手の7日前までに都道府県知事へ分別解体等の計画を届け出る(建設リサイクル法10条)。 また放置した空き家は、2023年改正の空家等対策特別措置法で「管理不全空家」の勧告を受けると、固定資産税の住宅用地特例(最大1/6)から外れ得る。

出典: 建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(e-Gov法令検索)、国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律」(2023-12-13施行・取得日 2026-08-27)
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墓・仏壇 — 改葬の許可と閉眼供養

墓を移す・しまう(改葬)は、石材店との契約の前に行政手続がある。 遺骨を移すには、いま墓のある市区町村長の改葬許可が必要で、許可なく改葬はできない(墓地、埋葬等に関する法律5条)。

誰に頼むか

  • 改葬許可の申請 — いまの墓地がある市区町村の窓口(申請者は自分)
  • 墓石の解体・撤去 — 石材店(墓地の管理者が指定する場合がある)
  • 仏壇 — 閉眼供養は菩提寺・僧侶へ、引き取りは仏壇店へ

費用(公表されている実額)

墓の紹介サイト大手を運営する鎌倉新書(東証プライム6184)は、お墓の斡旋で成約1件あたり平均71,549円を受け取っている(11四半期の開示実額から算出)。 紹介サイト経由の見積には、この紹介料の構造が乗っている。

出典: 株式会社鎌倉新書 2026年1月期 第3四半期決算説明資料(2025-12-11公表・取得日 2026-08-27)

法的な注意

改葬許可申請には、現在の墓地の管理者による埋蔵の証明が要る(墓地、埋葬等に関する法律施行規則2条)。 離檀を巡る合意より先に遺骨を動かすことはできない。

出典: 墓地、埋葬等に関する法律・同施行規則(e-Gov法令検索・取得日 2026-08-27)

お金の流れ

仲介・紹介サービスの手数料(公表されている実額)

実家じまいの各工程には、業者を紹介するサービスが多数ある。無料で使えるのは、業者側が手数料を払っているからである。 その実額を公表している会社だけを、出典つきで並べた。手数料があること自体は悪いことではないが、見積額に乗る構造は知って使うほうがよい。

サービス工程公表されている手数料(業者側が負担)出典
クラッソーネ(解体一括見積) 解体 成約額の約10%(初期費用0円・月額0円) クラッソーネ公式「協力会社様大募集」+サ・ポータルあいち(愛知県公式)成功事例(取得日 2026-08-27)
くらしのマーケット 家財整理ほか生活サービス 予約成立金額(税込)の20%(税抜)。2,000円未満は一律2,000円/件(税抜) くらしのマーケット公式FAQ「手数料・請求に関するご案内」(取得日 2026-08-27)
鎌倉新書(いいお墓 等) 墓・葬祭 お墓の斡旋: 成約1件あたり平均71,549円(11四半期の開示実額から算出) 2026年1月期 第3四半期決算説明資料(2025-12-11公表・取得日 2026-08-27)

手数料を公表していないサービスも多く、公表が無いことは高いことを意味しない。 当サイトは推測の金額を載せない。掲載していないサービスは「実額が公表されていない」だけである。

先に知っておくこと

「無料で回収します」への国の警告

一般家庭から出る廃棄物の収集・運搬には、廃棄物処理法に基づく「一般廃棄物処理業の許可」または「市区町村からの委託」が必要ですが、産業廃棄物処理業の許可のみの事業者等、一般廃棄物処理業の無許可業者とのトラブルが目立ちます。

国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル」2022-11-02公表(原文・取得日 2026-08-27)。同発表によると相談件数は 1,354件(2018年度)→ 2,231件(2021年度)と増加している。

では、家庭の遺品や不用品は誰がどの制度で運べるのか。東京23区と、川口市のような家庭系の許可がある自治体とでは、答えが違う。 自治体の原文を引用して家庭の不用品の適法な出し方に整理した。

業者名簿

自治体の許可名簿から探す

家庭ごみ・粗大ごみを許可対象に含む自治体の一般廃棄物収集運搬業許可名簿を転記して、3,321社・44自治体を収録している。 掲載は公的名簿の転記であり、当サイトによる評価や推薦ではない。

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